硬くなった身体をほぐすのにピッタリなヨガとストレッチ。似ているけれど、何が違うの？と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、ヨガとストレッチは何がどう違うのか、解説していきたいと思います。

まず、ストレッチとは「伸ばす」という意味です。筋肉を伸ばす柔軟体操を総称して「ストレッチ」と呼んでいます。ストレッチには筋肉の緊張をほぐして血流を促進する効果があり、運動前の準備体操・ウォーミングアップや運動後の整備体操にも推奨されています。

特に怪我の予防のためには運動前のストレッチは欠かせませんし、運動後の疲労回復のためにもストレッチは効果的です。また、激しい運動をしてなくてもデスクワークでも筋肉は疲労しますから、パソコンやスマホを操作した後のストレッチは気持ち良いですよね。気分も切り替わってリフレッシュ効果もあります。

一方、ヨガもいろんなポーズを取ることで身体を伸ばすのでストレッチの要素が含まれます。

ではストレッチとヨガは何がどう違うのでしょうか？それは、目的と効果の範囲が違うのです。

ストレッチは伸ばしたい個別の筋肉にフォーカスしておこないます。たとえば首のストレッチ、肩のストレッチ、ふくらはぎのストレッチなどなど、それぞれのパーツをピックアップします。

ストレッチすることで血流を促進して温め、固まった筋肉を柔らかくして動きやすくします。それぞれの筋肉が伸びてその部分の状態が良くなればストレッチの目的は果たされます。

一方、ヨガもストレッチと同じように筋肉を伸ばしますが、一部分だけでなく全身を意識しておこないます。ヨガは筋肉を伸ばすこと「だけ」が目的ではなく、呼吸へのフォーカスを大切にします。

また、ひとつのポーズをじっと取るやり方だけでなく、ポーズを連続しておこなう有酸素運動的なアプローチをするものもあります。ヨガのポーズには筋肉や体幹を鍛えるトレーニング的な要素が含まれるものもあり、バランスのポーズなどは全身運動にもなりますし、集中力を高めるのにも効果的です。

そして何よりヨガは呼吸を深めることで、筋肉を整えるだけでなくメンタルも整っていきます。つまり、ヨガは筋肉を伸ばすストレッチの効果だけでなく、運動不足の解消や、集中力の向上、メンタルヘルスにも効果があるのです。身体だけではなく、心にもアプローチできるのがヨガの魅力です。

ヨガとストレッチ、どちらも気持ち良いものです。求める効果に合わせて、ぜひ毎日の生活に取り入れてくださいね。