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ヨガのアーサナ(ポーズ)は「完成形」がゴールではない

ヨガのアーサナ(ポーズ)には、
それぞれ基本となる形があります。

ヨガの本や動画などでも、
美しいポーズの写真を見かけることがありますよね。

そうした写真を見て、

「自分もこんなふうにできるようになりたい」

と思う方もいらっしゃるでしょう。

正しい形を学び、それに近づけるよう
練習することは大切です。

ですが、ヨガの目的は
その形を完成させることだけではありません。

アーサナの形には意味がある

ヨガのアーサナには、
身体の各部をどのように配置し、
どのように使うのかという基本があります。

手足の位置や背骨の向き、
重心の置き方などによって、
身体への働きかけも変わってきます。

ですから、

「形なんてどうでもいい」

というわけではありません。

正しい身体の使い方を身につけることは、
アーサナを安全に、
そして効果的に実践するためにも大切なことです。

ただし、ここで考えたいのは、

誰もが同じ形をとることが、
本当に正しい実践なのか

ということです。

身体は一人ひとり違う

私たちの身体には、
それぞれ個性があります。

体質や骨格、関節の構造、
筋肉の柔軟性や筋力、
これまでの運動経験など、
身体の条件は人によって異なります。

同じアーサナを行っていても、
ある人には無理なくできる動きが、
別の人には難しいこともあります。

たとえば、前屈のポーズ。

深く前に倒れることができる人もいれば、
あまり倒れられない人もいます。

けれど、

「深く倒れられるから正しくできている」
「倒れられないから間違っている」

とは限りません。

どこをどのように動かしているのか。

無理な力がかかっていないか。

本来動かしたいところが
きちんと動いているか。

そうしたことを見ずに、
外から見える形だけで
判断することはできないのです。

ヨガを始めたばかりのころ、
当時習っていた先生に
こんな質問をしたことがあります。

「鳩のポーズって、
ほんとは足の裏が
頭につくんですよね?」

先生は、このように即答されました。

「『ほんとは』とかない」

足の裏が頭につくのが
鳩のポーズの「完成形」であり、
「正解」だと思い込んでいた私には、
衝撃の言葉でした。

足の裏が頭につかなくても、
鳩のポーズは鳩のポーズ。

一人ひとりの、そのときの身体の状態に適した、
意味のある「正しい形」があるのです。

「できた・できない」だけで判断しない

ヨガを続けていると、
以前はできなかったアーサナが
できるようになることがあります。

身体が柔らかくなったり、
筋力がついたり、
バランスがとれるようになったり。

そうした変化は練習の成果のひとつですし、
できることが増えるのは嬉しいものですよね。

ただ、「できるようになること」ばかりを
目標にしてしまうと、
無理をして身体を痛めたり、
人と比べて落ち込んだりすることにもつながります。

昨日はできたことが、
今日はうまくできないこともあるでしょう。

疲れている日もあれば、
身体が重く感じられる日もあります。

そんなときに、昨日と同じ形を
無理に再現する必要はありません。

今の自分の身体に何ができて、
何が難しいのか。

その違いに気づくことも、
ヨガの練習なのです。

ヨガでは、自分を観察することが大切

ヨガには、身体を動かすことだけでなく、
自分自身を観察するという側面があります。

アーサナを行うときにも、
身体の感覚や呼吸、
そして心の動きに意識を向けてみます。

身体のどこに力が入っているのか。

呼吸は自然にできているか。

難しいポーズに取り組むとき、
つい頑張りすぎていないか。

あるいは、人と比べたり、
思い通りにできない自分に
いら立ったりしていないか。

アーサナの練習を通じて、
普段は気づかない身体のクセや
心の反応が見えてくることもあります。

ヨガの教えを体系的にまとめた経典
『ヨーガ・スートラ』には、

「ヨーガとは、心の働きを止滅することである」

という有名な一節があります。

また、アーサナについては、

「アーサナは安定して快適なものである」

と説かれています。

これはもともと、瞑想のための
坐法について述べられたものですが、
現代のアーサナを実践するときにも
同じように大切にすべき教えです。

形をつくることに夢中になって、
身体に無理な力が入ったり、
呼吸が苦しくなったりしていないか。

安定して、無理なく、
その姿勢を保つことができているか。

アーサナの練習は、
単に身体を思い通りに
動かすためだけのものではありません。

身体を動かしながら、
自分自身に意識を向ける時間でもあるのです。

正しい形を目指すことと、形にとらわれることは違う

ここまでのお話から、
ヨガではアーサナの形を気にしなくてもよい、
と思われるかもしれません。

けれど、そういうことではありません。

正しい形には、それぞれ意味があります。

身体の使い方を学び、
必要な柔軟性や筋力を養いながら、
少しずつアーサナを深めていくことは大切です。

ただ、その過程で無理をしたり、
形を再現することばかりに意識が向いてしまっては、
本来の目的から離れてしまいます。

大切なのは、完成形に身体を
無理やり当てはめることではなく、
自分の身体を正しく使いながら、
そのアーサナを実践することです。

その結果として、
美しく整った形になることもあるでしょう。

形を整えることと、
形にとらわれること。

この二つは、似ているようで違うものなのです。

自分の身体に合ったヨガを

ハッピーハーモニーでは、
お一人お一人の身体の状態や目的に合わせて
アーサナの練習を行っています。

同じアーサナでも、
身体の状態によって取り組み方を変えたり、
必要に応じて道具を使ったりすることがあります。

その人にとって無理のない方法で、
正しい身体の使い方を身につけていただくためです。

こうした一人ひとりに合わせたヨガの実践については、
以前の記事
【「グループレッスンが苦手」な方へ。自分のペースでできるプライベートヨガ】
でもご紹介しています。

ヨガは、誰かと同じ形をつくるためのものではありません。

自分の身体を知り、
その変化を感じながら、
少しずつ練習を積み重ねていくものです。

ポーズができたかどうかだけではなく、
そのポーズを通じて何に気づいたのか。

そんなことにも目を向けながら、
ヨガを楽しんでいただけたらと思います。

また、ハッピーハーモニーでは、
初めての方にトライアルレッスンをご用意しています。

まずは今の自分の身体を知るところから。

あなた自身のペースで、
ヨガを始めてみませんか。

トライアルレッスンのご予約・お問い合わせは、
下のボタンからお願いいたします。

お会いできるのを楽しみにお待ちしております。

Ayako
ヨガ講師。ハッピーハーモニーオーナーインストラクター。
ホットヨガスタジオ勤務を経て2011年に「調和」をテーマにしたプライベートヨガスタジオ「ハッピーハーモニー」をオープン。
「意識は晴れやかに、心は穏やかに、身体は健やかに」をコンセプトに、アーユルヴェーダや中医学・薬膳、トレーニング、リフレクソロジーなど幅広い知識に基づいた丁寧なレッスンを実施している。